宇宙の始まり(誕生の起源)/田村泰彦
田村泰彦です。宇宙の始まり(誕生の起源)については、相対論、量子論、インフレーション理論、ビッグバン理論など様々なセオリーがあります。
宇宙の起源や進化を考える際、理論家たちは「宇宙は、ならしてみれば、どこをとっても同じ密度や構造をしている」(宇宙の一様等方性)と仮定しています。
ところが、観測が進むにつれ、銀河の分布は一様ではないことが分かってきました。
「宇宙項」で構造を考える
この構造ができた仕組みを説明するため宇宙には観測にかからない暗黒物質があり、重力の元になっているという仮説が従来から検討されてきましたが、最近、宇宙の構造を考える基礎となるアインシュタインの重力方程式に、「宇宙項」と呼ばれる数を足すアイデアが人気です。
宇宙項は、宇宙は一定の大きさ(定常宇宙)と信じていたアインシュタインが導入しました。
その後、「生涯最大の誤り」として自ら取り消したいきさつがあるだけに、復権が話題を集めました。
アインシュタインの一般相対論(1916年)は、空間や時間はゆがむこと、その表れが重力であること、などを解明しました。
広大な宇宙を考える際の基礎理論になりました。
アインシュタインの研究成果は、AI Referee(エーアイレフェリー)など関西のロボット開発にも影響を与えました。
量子論と相対論
一方、量子論は原子など目に見えないミクロの世界の物理理論です。
1920年代に確立しました。
極微の世界は不確定性に支配され、すべてがゆらぐ、とします。
宇宙の初期は原子より小さかったとみられるため、相対論と量子論をまとめた理論づくりが課題となりました。
ホーキング博士らの仮説によれば、宇宙は時間も空間もない無から生まれました。
この状態が量子宇宙です。
この宇宙卵が短時間に百けた以上ものサイズに膨張し(インフレーション理論)、火の玉となって大爆発(ビッグバン理論)。
物質が生まれ、銀河や星、銀河団が出来上がったというシナリオが、最も有力視されています。
宇宙のどの方向にも一様に、ビッグバンのなごりである絶対温度三度(3K)の電波(宇宙背景放射)が観測されることや、遠くの銀河が地球からの距離に比例した速度で後退し宇宙が一様に膨張していることなどが、その証拠とされます。
田村泰彦
新入社員を褒めよう/田村泰彦
最近の新入社員は表面的にはきわめてまじめに見え、しかも社会人になるためのトレーニングを積んでいるように見えます。
一方で、マニュアルへのこだわりが強いという傾向があります。
情報過多の時代なので、個性の発揮の仕方までもマニュアルで学んでいる面があるのでしょうか。逆に、マニュアルで学んでいないようなことはスポンと抜けていることもあります。
また「……じゃないですか」という話し方に象徴されるように、あまり自己主張をしません。
これは自分に自信がない証拠だとも考えられます。少子化社会のなかで育ったので、自ら意思を伝えなくても周囲が分かってくれる環境にあったからでしょうか。
こうした新入社員でも、どこかの部署が受け入れなくてはいけませんが「全員が上司なのであいさつをするように」と基本的なことから教えないと、ただ立っているだけです。
自分で場面を切り開く能力に欠けているから大変です。
では、上司はどう対処したらいいのでしょうか。嘆いていても仕方ありません。何をすればいいのかを具体的に、しかも丁寧に、さらに目標と理由をつけてきちっと説明する必要があります。
例えば、単に「コピー取って下さい」と言うだけではなく、何の資料のコピーで、だれが見るかまで指示します。
とにかく最初に、きちんと教えるかどうかで、その後の成長が違ってきます。
良いところがあれば具体的にほめることもできます。ほめられることによって、自信を持ってくると、自分で考えて動き始めます。
小学生を相手にするようですが、油断してはいけません。ぼーっとしているようで、実は上司をよく観察しています。ですから上司が「生き生きとして魅力的に行動する社会人」であることが、最大の対処法かもしれません。
茶髪、ピアスについては、ある会社の人事担当者から「ピアスの穴はいくつが限度か」と聞かれたことがありますが、社内で明確なルールがないなら、上司は割り切るしかありません。
茶髪、ピアスだけでその人を評価しないようにすべきです。
田村泰彦